■海陽亭からの剣淵       2015年9月22日~23日

今年の課題、100年食堂。北海道内の創業100年以上の飲食店は現在25店あり、その全てを本年中に訪問するのが目標。

最初の頃はトントン拍子で訪問をこなしておりましたが、残り2店、ハードルが高い店に訪問が難航し、ここ1ヵ月以上放置状態でした。下図は今回までの訪問歴で黒字が未訪問です。

ハードルが高い店、その唯一の理由は「一人で行く店ではない」というもので、「石狩の金大亭さん」「札幌のライオン狸小路店さん」は7月に妻に付き合って貰い何とかこなしました。

 

函館のすき焼き「阿佐利さん」もそういう意味では大変きつかったのですが、何とか一人で乗り切りました。

残りは「小樽の海陽亭さん(料亭)」「札幌の三川屋会館さん(宴会・会合)」の2店舗です。

海陽亭さんは歴史&格式がある老舗料亭。一人じゃ絶対無理。

三川屋会館さんは一体どうやって宴会・会合を行うか悩みます。

 

ひとまず今回は一歩でもゴールに近づくべく海陽亭さんにお邪魔します。

AM7時、自宅を出発。高速道路で一気に小樽まで直行します。札樽道 金山PAでトイレタイムを取ったら、BMW初代M3やフェラーリ348、カウンタックQVやデロリアンが。デロリアンのオーナーはクラシックカーのお祭りで見覚えのある人だった。これから皆でツーリングだって。楽しそうですねぇ。

デロリアンが何か分からない方は下のYOUTUBEを見て。バック・トゥー・ザ・フューチャーです。

マイケルJフォックスが懐かしい。

AM9時過ぎ、小樽に到着。

さて、画像左のコンクリート壁をご覧下さい。クルマは小樽運河の前の通りを走っております。私は最近まで何か全く知りませんでした。通りがかる度に何だろな~位は思いましたが、大して気にも留めていませんでした。

上のGoogleマップをご覧下さい。空からだと何か分かります。

そうです。今回の目的地「海陽亭さん」です。

突然ですが今回の失敗。

 

デジカメ忘れた・・ (+_+。)

くそーiphoneで頑張るか~。iphoneも普通の環境での撮影なら綺麗な画像が撮れるんだけどね。問題は暗い所での撮影。色合いが不自然になるので私は普段フラッシュを全く使いません。ま、暗がり多発のキャンプの時と違い普通の被写体しかないので大丈夫でしょう。

海陽亭さんの予約はPM12時。時間がまだ結構ありますので小樽の街を歩きます。普段私が行かないような所ばかりですが・・・

オルゴール堂。何でもかんでもオルゴール化に成功しているようです。

ルタオのケーキ。400円以下は殆どない。高いなあ。私の地元のケーキ屋さんでも今や300円以上が中心だもんなぁ。原材料の価格や消費税の税率も上がったし、ここ数年でケーキに出すお金が変わったね。

ルタオのテラスでケーキセットを頂きました。

ご紹介が遅れました。妻と子2人を今回(無理やり!?)召喚しました^^;

子供も大きくなり、家族でどこか行くなんて最近は滅多にないなあ・・


しかし、今回小樽の観光街を歩いていて思ったんだけど、ルタオとオルゴール堂と北一ガラスがそれぞれローテーションで何店舗もあって、不思議な街・・。

一通り買い物も済ませまして、いよいよ海陽亭さんに・・。ストリートビューで事前に確認しておきましたが、敷地への入り口が非常に分かり難いです。

そして遂に来ました。「海陽亭さん」。予約済みです。

家族の反応「何この重厚感?」「ジブリの世界!?」「何だか怖い」

「100年食堂に付き合ってくれ」までは言いましたが、それ以上の説明は殆どしておりません。私自身もネット上での断片的情報しか持っておりません。

この海陽亭さんの創業は1881年(明治14年)、建物は一番古い部分で、1896年(明治29年)と言われており、小樽市指定歴史的建造物 第2号でもあります。

初代総理大臣=伊藤博文・二代目総理大臣=黒田清隆・外務大臣や文部大臣などを歴任した榎本武揚・・・・凄いものですね。

1906年(明治39年)11月、日露戦役による樺太国境画定会議後(日露戦争で日本が樺太の下半分を獲得する事に成功した)の大宴会がここで開かれるなど日本史の舞台にも登場しました。

ネットで知ってはいましたが、こちらは食事をしなくても一人1,000円を支払うと解説者付きの案内を受ける事が出来ます。(食事をした方は一人500円)

概ね40分位ですが、驚いたのは解説者が92歳の女性です。この方、兎に角シャキッとしてお元気なんです。少しだけ身の上話を聞きましたが、若い頃は北海道銀行を始めとして電電公社(現在のNTT)や最後は証券会社に77歳まで勤務し、その後知人であった海陽亭のオーナーに依頼され、現在のお仕事をされていらっしゃるとの事。

実を言うと海陽亭さんよりこの女性の方が驚きました。現在も自宅のある札幌から通っているそうですよ。正に生き字引級の解説を受ける事が出来ます。

とても92歳には見えません。とってもお洒落ですし、着物の着こなし身のこなしがステキです。

77歳まで証券会社で働いておられたという事ですが、頭脳明晰、普段から勉強も怠らないのでしょう。歴史や地理、建物の構造に非常に詳しく、質問に対し全て明快に答えて頂けます。

上の画像は来店した著名人の色紙。松本清張・宇野重吉・桂米朝・藤山寛美・アランドロン・・私には縁遠い方々の沢山の丁寧に書かれた色紙がこの海陽堂さんの凄みを演出しております。

岡本太郎の隣に長嶋茂雄! こんなんばかりですから。何というオールスター感。

海陽亭さんの物凄さが理解出来た所で食事です。

素晴らしいお部屋に通され・・

甲羅揚げご膳(食事と解説で3,000円)を頂きます。甲羅揚げとはカニの甲羅にカニ、ネギ、シイタケ、タケノコ等を入れ、揚げてあるものです。

他に刺身、煮物に果物が付いてきますが、結構ボリュームがあって、しかもお世辞抜きで美味しかったですよ。


多分、こちらにはメニュー表というものが存在しません。そんな感じのお店です。

一応最も安価な食事(と言っても2,500円もします)が上の甲羅揚げご膳で、これはネット上でチョイチョイ検索に引っ掛かりますが、その他のメニューは多分「応談」的な提供だと思います。原則予約要ですので、行かれる方は事前に電話で確認してみて下さい。


家族も喜んでおりました。

で、ここからが私の破天荒な所なんですが(自分で言うな!^^;)

小樽から180キロを走り、PM4時に帰宅後、一人でキャンプに出掛ける事に。

前回のキャンプの時に雨が降ったりして不完全燃焼だったのと、天気がとても良い予報でしたのでシルバーウィークの最後に行っておくか~って感じです。

 

一応家族全員に声掛けをしましたが、キャンプは行かな~い!という事でしたので、今回もノビノビ一人で行ってきます。

 

7人乗りのファミリーカーから2人乗りのオープンカーに乗り換え出発!

到着したのが「絵本の里 家族旅行村キャンプ場」。

小樽から自宅に到着したのがPM4時、行った事が無いキャンプ場&近場&温泉隣接という条件で私のコンピューターが弾き出した所がココでした。

初めて利用しますが、予想以上に素晴らしいキャンプ場です。ここは!

目の前の湖は桜岡湖で、今まで20~30回はワカサギ釣りに来たでしょう。昨年の冬は毎週の様に通っていました。温泉ホテルも隣接しているので、ワカサギ釣りの後は冷えた体を温めてから帰るのです。

キャンプサイトが段々畑の様になっており、最も空に近い最上段のサイト(水道付き2,500円)にテントを構え、非常に景色が良いのですが・・・

ここで本日2回目の致命的ミス!

 

デジカメ忘れた・・ (+_+。)


 ∑(゚□゚;)(。□。;)(;゚□゚)!!


本日一度ならず二度までも・・。時間がなくて急いで家を飛び出した為、ウッカリ忘れてきてしまった・・・・・。小樽の時もiphoneで苦しい撮影でしたが、今回は苦しいなんてものではない! 暗がりや夜景を撮影するのです・・これは絶望を意味する。

 

一体これから繰り広げられる折角の綺麗な星空をどうやって撮影するんだよ・・

星空withロードスターの撮影が出来る事なんて珍しいのにさ・・。

iphoneのカメラでは少し暗いと思い通りの撮影が出来んのです。

この天気、この場所で星空が撮影出来ないなんて、クリープを入れないコーヒー(古っ)、タマゴの無いすき焼き、みたいなものだ・・。

 

悲しみは止まりませんが、とりあえず隣のレークサイド桜岡さんでひとっ風呂浴びてから考える事にします。ここは20℃台の源泉の沸かし湯ですが、町営という事もあってか綺麗ですし、シャワーの湯もタイマー付ではなく延々と必要に応じて豪快に出ますし(これチョボチョボの温泉が結構多いのです)、500円という入浴料が嬉しいです。

レークサイド桜岡の休憩室でiphoneに夜景アプリとか星空アプリとか入れ、早速外で試してみましたが、駄目だぁ・・思い通りの撮影が出来ない。駄目だよねぇ。それが出来たら普通のカメラいらないもん。

 

で、諦めまして本日の食料。通り掛かりの和寒(わっさむ)のスーパーで5分という短時間で買い込んできました。考える時間が全くなかったのでシャウエッセンとか、刺身とかワンパターンなものばかり・・ 

ただ、シャウエッセンを買う時に15秒は悩んだ。普段妻と一緒に食料品を買いに行く事が多いのですが(買い物好きなのです)、安売りで400円前後でいつも買うのに、615円だったのです。12本で615円って1本あたり50円以上・・でも歯を食いしばって買った。だって美味しいからさ~。

頼みの夜景アプリも空振りに終わり、失望した私はスネまくって、焚き火中止。

テントに籠って読書をしながら順番に食事をしていく事に。

上画像はアマノフーズのトマトとチーズのリゾット。

左からガスランタン、右からLEDランタン、上から手持ちでLEDヘッドライトを当てて撮影。フラッシュを使うと変に光って好きではないので使いません。

3方向からのライティング、メチャクチャ疲れる。。

マグロとハマチの刺身。チラッとテントから顔を出したら星空が広がっていた。

すぐにテントを閉めた。。^^;

小樽で「小樽ビール」3種とナイアガラという種類のブドウを使ったスパークリングワイン、「天使の雫」を買ってきていた。ビールもピルスナー・ドンケル・ヴァイスそれぞれ美味しかったですが、ワインがフルーティ&炭酸シュワ~でとても好みでした。

あとね、瓶に直接口を付けて飲むと美味しさが倍増だね。

好物の桜餅とおはぎ。2個食べました。

PM9:51 気温13℃、湿度86%。スノーピークの2WAYガスランタンをテント内で照明兼暖房として点けています。

真ん中の白くて丸い物体は一酸化炭素警報機です。一定の危険値になると激しくブザーがなります。一応テントの一部を少し開けているのでこれ位では何ともありませんが、絶対やってはいけない使い方です。真似しないでくださいね。

一酸化炭素は系を使うと大量発生しますので、さすがにこれをテントの中で使わない事です。複数の人が一緒にいてもダメです。経験者によると、一気に全員で眠くなるそうです。毎年ワカサギ釣りでこれが原因となる事故のニュースを見ます。

 寝たのはPM11時位かな・・

目が覚めたのはAM5:30。気温は9℃。ちょっと寒いね。霧があって湖が見えない。

あ~、カメラがないお陰で空しい夜だったな・・

昨日も入浴したレークサイド桜岡さん、朝は6時からやっています。ありがたい!

早速朝風呂でサッパリします。朝風呂は気持ちイイ!!

風呂帰り。温泉に一番近いAサイト(2,000円)は満車でした。

このキャンプ場は下からフリーサイト、Aサイト、Dサイト、Bサイト、Eサイト、Cサイト、Fサイトという感じで段々畑風になっています。どのサイトも見晴らしが良いです。

風呂上がり、霧が晴れてきました。(iphoneパノラマ撮影)

シャウエッセンに塩コショウして焼いて、マヨネーズを塗ったパンに乗っけて食べる。美味しいわ~。前々回、朱鞠内湖の時は買っておきながら食べるのを忘れてしまいましたんで・・。

何故にシャウエッセンが美味しいのか!それは「肉の袋は羊の腸を使っている」「材料は荒びき豚肉のみで、絶妙に調味されている」「スモークしている」の3つだそうです。


ちなみにマヨネーズはキャンプをする度に普通サイズのを買っているので夏場は家に溜まりまくりです。マヨネーズは常温でもそう簡単に痛まないので、キャンパーには何かと便利です。フライパンに油代わりに入れたり・・。


※痛みにくい理由は、成分の70%は殆ど痛まないサラダ油、その他に殺菌力のある酢、食塩、マスタード、が含まれているからだそうです。サルモネラ菌をマヨネーズに入れ、体温程度に温めて続けても24時間後にはサルモネラ菌が死滅しているそうな。

私のキャンプ道具を入れているBOX、パラパラとステッカーを貼っていますが、一番左の列の下段「SASURAI life」と左から3番目の上段「Ultimate Wandering」は小説家で冒険家の「井上勝夫 氏」のものです。デザインが良かったので購入しました。

井上氏とはちょっとだけですがメールのやりとりがあったりして、勝手ながら親近感があり、またいつも氏の旅の様子を感心して見ております。旅の内容も凄いのですが、画像や動画が綺麗に撮れているんですよね。大変な苦労を感じます。

 

小説「あなたのいる彼方へ」は大変素晴らしい小説です。是非読んでみて下さい。元々ライダーで旅人の井上氏が書かれたものですから、風景や旅人の心情表現が絶妙なのです。楽しく読んで、最後は泣ける感動小説です。

 

ステッカーが欲しい方は氏のHP「SASURAI life」から直接注文出来ます。

(本もそのサイトから購入するとサインを書いて送ってくれます)

さて、私の2015年キャンプ旅は今回をもちまして終了したいと思います。これから暫く公私共に忙しくて遠出が出来ないと思うので・・。また来春まで充電です。

冬もキャンプしろって? もしかしたらワカサギキャンプもあり得るかも・・。

でも寒いのって辛い。薪ストーブをテントに入れる位でないと。。

 

100年食堂は今年春から開始して24店も行ったんだねぇ。我ながら良くやったものです・・。

ただ最後の1店、手強いのが残ったんだよな~(下表)宴会しなくちゃ。

何とか本年中に全店制覇し、こちらで報告させて頂きます。

 

あと、ソロキャンプについての質問が意外と多かったので、私が経験した範囲でその内に専用ページを作ろうと思います。 ではまた!^^/

 

        創業年  地域   店名   種類

         1872  七飯   湖月   鯉・鰻

         1874  釧路  竹老園東家  そば
         1875  札幌   東寿し   寿司
         1879  函館   五島軒  レストラン

         1880  石狩   金大亭   割烹
         1881  小樽   海陽亭   料亭

         1887  石狩  やまたま   食堂

         1889  札幌   まるき   そば

         1891  函館   丸南    そば
         1894  小樽   一福    そば

         1895  由仁  あけぼの   食堂
         1897  厚沢部  前井    食堂
         1899  帯広  ふじもり   食堂

         1901  函館   阿佐利  すき焼き
         1902  倶知安 かねまたみまた そば
         1905  池田  よねくら  レストラン
         1907  旭川  花月会館  レストラン
         1907  札幌  三川屋会館  宴会

         1910  厚真   かね中   そば
         1910  旭川   名人傍   そば

         1912  名寄   三星    食堂
         1912  小樽   やま安   そば

         1914  札幌  ライオン狸小路店 ビヤホール
         1914  長万部  かなや   食堂
         1915  釧路  北大通東家  そば

赤字は訪問済み

※1905年創業の厚岸 玉川本店(そば)は2015年3月22日をもって閉店

※1880年創業の根室 清川本店(そば)は2015年6月12日閉店を電話で確認